はじめに
■はじめに
2004年の夏、私たちVOX GAUDIOSA(以下ガウディ)はこれまでで最も長い演奏旅行に出かけることになった。 一つは「第21回 バルトーク・ベーラ国際合唱コンクール」(ハンガリー・デブレツェン市にて開催)に出場するため、 もう一つは2002年のエストニア・ツアーで約束した、タリンでの公演を再び行うためである。
全13日間の旅では、忘れることのできないさまざまな音楽体験と、多くの人たちとの幸せな出会いがあった。
以下それぞれのエピソードや団員の声を交えながら、旅のご報告をしていきたいと思う。
★ 註:ハンガリーでは、人名表記は<姓−名>の順で示されます。 文中ではハンガリーの人名のみ、現地表記に倣っています。
■デブレツェンと耕先生
ヨーロッパ各国では毎年、数々の国際的な合唱コンクールや合唱フェスティバルが開催されている。そのうち最も伝統と権威あるのが“6大コンクール”といわれるもので、ハンガリー・デブレツェン市で開催される「バルトーク・ベーラ国際合唱コンクール」もその一つに数えられている。 ※ ヨーロッパ6大合唱コンクール スペイン・トロサ/フランス・トゥール/イタリア・アレッツォ/
イタリア・ゴリツィア/ハンガリー・デブレツェン/ブルガリア・ヴァルナ の6都市にて開催。 各大会のグランプリ団体は、翌年の「ヨーロッパグランプリ大会」への出場権を得られる。 「ヨーロッパグランプリ」ではさらに6大コンクールの頂点に立つ団体が選ばれる。
松下耕先生にとって、ハンガリーはかつての留学先である。 10年余り前「いつかハンガリーで合唱を学びたい!」と考えていた耕先生が本格的な留学を決心したのは、このデブレツェンの国際合唱コンクール(1992年第15回大会)を聴いたことが、ひとつのきっかけになったそうだ。 ※ そのときの耕先生の驚きや深い感銘、留学への経緯については、留学中に書かれた『Harmony』No.91 / 1995年冬号〜「合唱の都−ブダペシュトから」の連載第1回に詳しい。
耕先生にとっては、1994年にブリリアント・ハーモニーを率いて出場した第16回大会に続き、10年後2度目のデブレツェン。今度はガウディが出場することになった。 ガウディにとっては、もちろんこの大会が初めて出場する国際コンクール。 このコンクール出場へのきっかけは、2年ほど前に話がさかのぼる。
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